2016-12-24

MERRY CHRISTMAS EVERYONE!!


冬場は乗る機会の少ないキャンパー。
君にもメリークリスマス。 


2016-12-05

植欲がおさまらない。/BOARDERBREAK OSAKA

熱しやすく冷めにくいという生粋のマニア資質をもつ僕が
今年どっぷりなのが 南米植物ブロメリア科のディッキア。
東のBIGBAZAAR、
西のBOARDERBREAKといわれるほどに、
徹夜待ちがでるほど一部の熱帯植物マニアには
盛り上がっているイヴェントがあると聞き付け、
近場だしどんなものかと家族総出で物見遊山に。

趣のあるビルのまわりには開場前から長蛇の列、
僕がこんな列に加わるのは中古レコード祭りくらい。

会場は12月というのにマニアの発する熱気でむんむん。
人気のブースは2重3重に人垣が取り巻いていて見ることもままならず。
みなさんお目当ての植物を吟味するのも時間がかかるようで
なかなか前列に行けない。
人と人の隙間からなにかいい子はいないかと目を凝らす。
おっ。
いるじゃないですか、エステベシー。

最前列で物色中の方々はミストプランツねらいのようでだれも触らない。
僕がたどり着くまでお嫁に行かないでと念じながら2列目でスリップストリーム。
隙間ができたところでするりと前に出る。
右手にエステべシーの鉢、
左手にゴエリンギーの鉢。
いきおい両方買いそうになるのをがまんして
エステベシーを分けていただく。




それぞれのブースがジャンルの違うものを持って来ていて
なかなかに面白い。
お目当てを手に入れた後はリラックスして、
自分に興味の無いプランツも見て回る。
夜店の綿菓子よろしくビニールに詰められたエキゾチックな葉っぱが
グラムにして数千円のおどろきの末端価格で
目の前で取引されている様は実に怪しい。

愛好家の沼は実に深淵で
僕なんかはその入り口をすこし覗くくらいで十分な経験だった。

とはいうものの、
文化月間始まって
植欲がおさまらない日々。

lotus california  たなかひろし

BGM: CAN'T STOP / CATE BROS

愛聴盤のブルーアイドソウル名盤、
アル・ジャロウにしか聞こえないベースとドラムもご愛嬌。








2016-12-01

縛って吊るしての水攻め。/ 続ただいまディッキア活着中につき。




後から来たディッキアたちは順調に活着したのに
このマルニエル婦人はなかなか気難しい。
アンプの上ほかほか作戦はどうもお気に召されないようで。

下葉がどんどん枯れ込んできてどうも調子がわるい。
ただ眺めているのは、
死へのカウントダウンをしているようで 僕の気も滅入る。
このままではまずいので
最終手段の“縛って吊るしての水攻め”に。

多肉マニアとして岐阜の地で暮らす旧友ロックマウント君からの助言で、
熱帯魚水槽での水耕作戦に切り替える。
水槽上部にワイヤーで 固定して、根元だけ水につけてやる。
水は常に動いているので腐る心配もないし
水温も安定していて温度管理も不要。



わずか一週間で、
あれほど気難しかったご婦人の機嫌は良くなり
白いおみあしをするりと伸ばしてきた。

寒いこの時期、
この作戦は効果絶大のようで。



めっきり冬らしくなってきて、
寒さに弱いプランツを室内に。
リビングルームが植物ラボラトリー化してきた。

いつかサンルームのある家がほしいと夢見る日々。
ああ、サンタさま。


lotus california  たなかひろし

2016-11-19

ただいまディッキア活着中につき。




活着済みということで手に入れたディッキア、マルニエルラポストレイ。

届いてみたら根は揚げそばのようにパリパリ。
葉も閉じ気味で...。
でもよくみると子株がいくつか芽を出している。
がっかりしたり、
わくわくしたり、
気持ちの移り変わりが忙しい。



古い根と株元の袴をきれいに整理して、
やわらかい水苔布団にやさしくくるめて植え込んでやる。
冷え込みが厳しいこれからの季節に
あったかいところはないかと
部屋の中をうろうろ。

ありました。
トランジスターアンプの上がほっこりのちょうどいい温度。

夜はここで過ごしてもらうことに。







lotus california  たなかひろし

2016-10-21

地震雷火事アンプ






ばりばりばり。
ぴかっ!!

うわっ。と椅子から飛び上がる。

雷のはなしではない。

ようやく涼しくなってきたんで、
真空管アンプの電源いれて暖機運転よろしくワイン飲んでいたら、
スピーカーから大きなばりばりばりという音がして、
アンプの出力管から見たことのない明るい閃光が出た。
おお急ぎでアンプの電源を落とす。

しばらくして恐る恐る電源いれてみるものの音は出ない。
予備球に差し替えてみるものの音は出ない...。
真空管が寿命だったんだろうけど、
アンプも道連れにしたのね。

やっと球のアンプの季節だと思っていたら修理行きに。
忘れたころに故障はやってくる。

球のアンプのない秋の夜長は寂しい。
GEの6L6GCマッチドペアを探して、
ebayの画面を睨んで秋の夜は更けていく。

lotus california たなかひろし


BGV : INFERNAL AFFAIRS

映画の中で使われいるのは
香港メーカーAUDIO SPACEのモノブロックとPRE-1。
デザインが無駄がなくていい。


 「抜ける低音、
 中低音も力強い。
 音がクリアにでる。」

ヤンさん、そんなこと言われたら欲しくなりますやん。






2016-10-10

ON THE BEACH.



波のコンディションがいまいちの日。
ビーチをうろうろ。

拾い集めたちいさな流木に
ドリルで穴をあけてただ麻ひもで繋げるだけ。
地味な作業ではあるけど
自然のもたらす造形美にかなうものはない。


lotus california  たなかひろし

BGM : ON THE BEACH / CHRIS REA

AORとひとことで片付けるのはもったいない名曲。
こんな声になりたかった。

2016-09-21

今月のウクレレ課題曲。 / RAM ON



ながらく探していたポールのRAMのUSオリジナル盤。

この一月は自宅のターンテーブルの上に乗りっぱなし。
聴けば聴くほど良くなってくる。
(例のポール独特のいやらしい転調に次ぐ転調もないし)
噛めば噛むほど味わいの増すこんぶのようなアルバム。
でもこのアルバム、
発売当初はローリングストーン誌からは散々な評価。
アルバムのその“LIGHTNESS”さから
Ram represents the nadir in the decomposition of ’60s rock thus far,”
60年台ロックの腐敗の底辺と酷評されたらしい 。

この71年は歴史的名盤が目白押しで,
ざっと挙げても
WHAT'S GOING ON / MARVIN GAYE
ELECTRIC WARRIOR / T-REX
DOORS / L.A. WOMAN
LED ZEPPELIN IV / LED ZEPPELIN
IMAGINE / JOHN LENNON
STICKY FINGERS / ROLLINGSTONES
BLUE / JONI MITCHELL
THERE'S BIG RIOT GOING ON / SLY &THE FAMILY STONE
WHO'S NEXT / THE WHO
FRAGILE / YES
MEDDLE / PINK FLOYD
といった具合でヴィンテージレコードの豊作年。

どうやらRAMはいまひとつセールも振るわなかったようで...。
今聴くとこの軽さがなかなかいいんだけど。


このアルバムの中でもRAM ONはほぼウクレレだけの短い曲、
ハワイアンにはあまり聴かれないふしぎなD♭maj7というコード使いで
あとは定番のCとFと1フラットのセーハの4コードのシンプルな曲。
ふしぎとなぜか頭から離れない。
気がつけば鼻歌を口づさんでる。

RAM ON, GIVE YOUR HEART TO SOMEBODY SOON,
RIGHT AWAY, RIGHT AWAY...

しばらく触っていなかったウクレレの今月の課題曲に。
でも簡単すぎて課題にもならない。
とうそぶいてみる。


このカハナモクのウクレレのチープな音が
妙にこの曲に合う。
ウクレレは力抜いて、
フンフフ~ンって弾くからいいだよね。
さすがはポールさん、
そのあたりの軽さまでわかっての作曲なんだろうな。



BGM : RAM ON / PAUL MCCURTNEY


RAMONって、
どうやらポールがアマチュア時代に使っていた名前でもあるらしい。
娘ステラの2015SSキャンペーンフィルムのBGMにも使われてた。
この曲をセレクトする審美眼、すばらしい。
お父さんは幸せだな。

lotus california  たなかひろし

2016-08-28

THE SUMMER SURF CAMP.




毎年恒例のサーフキャンプ。
気の置けない仲間と家族とまったり過ごす。
年々お手軽に近場でいい雰囲気のところを選ぶように。

今夏は淡路島の吹上浜教育キャンプ場。
どこかのヨットスクールのように
なんかへましたらびしびししごかれそうな響きがある。

台風接近のなか、
お天気にも恵まれ、
白い砂と青い松林に僕たちの気分もあがる。
テントとタープ張ってバーベキュー、
幸いにも台風のうねりもはいっている。

このキャンプ場、
アブやムカデのお出迎えがすごい。
ジャグジーは無いし、
粋なバーなんてのもない。
当然エアコンつきのバンガローもない。
でも、必要十分な施設は揃っていて
屋根つきの炊事場だってあるし、
24時間利用可能なシャワーもある。
キャンプってこれくらいでいいとおもうんだけどな。
バーベキューしてビール飲んで。

昨今のグランピングなんて流行りものとは無縁の実にクラシックなキャンプ場。
どこからか不意にジェイソンが出てきてもおかしくない雰囲気。




移動のたびにだれかしらの車が砂にスタックするのにはまいったけど、
汗かきながら車を押すみんなの顔が笑顔なのもいい。









lotus california  たなかひろし

BGM: FRIDAY THE 13TH / THELONIOUS MONK









2016-08-19

どうでもいいけど、よくないオイルのはなし。 WHATEVER...




今年の夏の暑さは半端なかった。

真夏日の日中にエアコンなしの車を運転するのは
砂漠を水なしで移動する行為に近い。
2時間もすると軽い脱水症状で頭痛がする。
昨年は一度も稼働することのなかったエアコンをつけてみたら
ぜんぜん涼しくない。
スィッチの強弱もさっぱり効かないのでガス切れと判断、
オートバックスに寄ってチャージ。
600CCで満タンのところ
140CCしか入ってませんでしたよとのこと。
充填してもらってこれで一安心。


でもこれでエアコンつけて快適運転かというと,
そうもいかない。


35度を超える日中に
家族5人とキャンプ道具満載でおでかけ。
エアコンかけて高速走らせてる分には快調。
一般道に降りるとオイル温度が一気に上がって
オイルプレッシャーが15psiくらいまでぐんと下がる。
トルクが落ちて上り道の走りはグダグダ。
熱ダレでオイル粘度が下がって シャバシャバなんだろうな。


高温時に粘度の下がりにくいオイルはなんだろうか。
ペンシルバニア産のパラフィン系鉱物油がいいらしいということで
こちらを選択。


古いSL規格でクラシックカー用に添加物をブレンドとある。
まあ、パッケージデザインもいいんで良しと。

で、使用感はというと、
まえに使っていたルーカスのほうが良かったような...。(あくまでも個人的感想)
ルーカスからでているホットロッド用オイルもいいらしい。
アーマリーもまわりの評判いいし。

真夏だけシングルグレードを使うという選択もありだし。

うーん、真夏のオイル選びは難しい。
というか、
こんな車を真夏に快適に走らせることのほうが無理があるわけで。
わかってはいるんだけど。
オイルの定番決めるにはまだ試行錯誤が必要なようで。



バスのオイル選びに関するあれこれはこちらに詳しい。

http://www.ratwell.com/technical/OilSelection.html

LOTUS CALIFORNIA たなかひろし

BGM: WHATEVER / OASIS




久しぶりに聴くと、
いいな~。
兄弟、仲良くすりゃいいのにね。

2016-08-10

続 繕う日々。 うふふ~。

壊れた器が家にない。

どこにもない。
まったくない。
これはこれでいいことなんだけど。
直すものがなくて繕い禁断症状発生中の僕は、
なにかないかと
どこかにないかと、
麻薬の切れた中毒患者のように家中を徘徊する。


あ り ま し た 。

割れたままで放置されてたテラコッタの鉢が。

うふふふ。

これで直せる。

白い粉をガラスの上にのせてにやにやしている。

もう完全に繕いジャンキーだな。



 



ついにはこんな大物まで手を染めるようになってしまった。

うふふ〜。
lotus california  たなかひろし

BGM: 夢の中へ/井上陽水

あたまのギターリフといい、
歌詞といい、
フェィクといい、
かっこいいこと。
アシッドフォークの流れを汲む日本の名曲かと。

2016-07-27

繕う日々 ⅱ



割れたけど捨てられない器、
欠けたけど思い入れのあるカップたち、
そういうのが貯まりに貯まっていた。

ついに一念発起して銀つぎすることに。
まず事始としてはYOUTUBE先生の画像を徹底的に観る。
で、あちこち奔走して材料と道具を揃えて取り掛かる。
やり始めたら
これがけっこう面白い。

素人だけど、数をこなすうちにそれなりにうまくなってくる。
自分で使う器なんで、
それなりに直ればいいや位に始めたけど、
仕上がりはまずまずいい雰囲気。
ひとり職人気分で悦にはいる。



ひと月くらいかけて
すべての器をつくろい終わり、
もう直すものが無くて
なにか夏の終わりのようにすこし寂しい。



Lotus California たなかひろし

2016-07-20

繕う日々。



波の無い休みの日の午後、
ガラスの上の白い粉と向き合う。
しばらくして、僕は無心になる。


安心してください。
ただ継いでるだけですから。







lotus california  たなかひろし


2016-07-07

I AM YOUR FATHER... / DARTH VADER



強い光をあてればあてるほどその黒さを増すという、
まさにブロメリア界のダークサイドの雄,
その名もダースベイダー。

こども付きのこの株、
親株は漆黒のとてもいい色がでている。
株分けするにはいいサイズ。
でも、はずしてルークスカイウォーカーのように
いい子になられても困るわけで。


ルーク、

お前の父はわしだ...。



LUKE,  I  AM  YOUR  FATHER... (やっぱり英語じゃなきゃね。)


LOTUS CALIFORNIA  たなかひろし





2016-06-15

甘く危険な香り。




いけない世界に足を踏み入れてしまった。

原種のランの育成始めました。
なんていうと、
園芸のおたく趣味の最果ての地のようにも聞こえるけど、
興味を持ったきっかけは
たんにその葉姿をうつくしいとおもってしまったから。
手に入れた素焼きの鉢のままもなんだし、
せっかくなんでビーチで拾った活着させてみた。
あくまでも部屋に絵を飾るのと同じで、
インテリアとしての存在。


でも、まわりからは
そこに足を踏み入れたら終わりだぞ。との忠告多し...。
家財売り払って嫁まで質に入れてしまうとまで言われたけど、
売り払うほどの家財もないし、
執着心でそこまで人間崩壊するともおもえない。


やみくもに集めて部屋中をランでぶら下げるのは僕の趣味じゃないし、
専用の温室をつくるほど酔狂でもない。
なのでストライクゾーンをぐっと狭くしてみる。
原種の着生種で葉が厚く
白い花で香りのある種。
そこまで絞ると、
アングレカムと遠縁にあたる日本の原種のふうらんくらいしかない。

ふうらん自体の歴史は古く
文化文政時代には、お殿様がはまっていたらしい。
珍しい品種があれば献上させて集めていたとのこと。
地方の大名も参勤交代の際には
籠のなかにふうらんを吊るして
その花とにおいを楽しんだのだとか。




今朝目を覚ましたら、
うつくしい花が開いていた。
この花のにおい、
どこかで嗅いだことがあるぞ。と思ったら
サーファーにはなじみの深いMR.ZOG'Sのワックスと同じ匂いがする。


イケナイことはいつも甘く危険な香りがする。



BGM : 甘く危険なかおり / TATURO YAMASITA






2016-05-20

MADE IN USA図鑑 / STANLEY POT



アメリカの製品だけが興味の対象ではないんだけど。
こと壊れない丈夫さという意味では、
昔のMADE IN USAプロダクトにはちゃんと魅力があったように思う。


ウルトラライト系が流行の昨今、
クラシックなデザインの水筒って探すとなかなかない。
1913年創業のスタンレーもすでに中国製になってしまい、
かたちだけ同じで薄っぺらい現行モデルには
何の魅力も感じないのは僕だけなのか。

まあ、カリフォルニアに行けばみつかるでしょ 。と我慢。
ロングビーチのフリーマーケットで探し当てたのがこちら。
メキシカンのおやじがどこかで拾ってきたような
スプーンやナイフとかを売ってるブースの片隅に置かれてた。
私物かなと思いながら、
それいいね。って声かけたら
”For sale!”だと言う。
箱から出てきたかのようなピカピカのミントコンディション。
リプロダクションかと思うほどのきれいさ。


珍しい50'Sのこのモデルは、
全体のつくりもしっかりとしていてずっしりと重い。
コルク製の中栓が欠品してることが多いけど
こちらはコルクの欠けもない美品。

近頃流行のウルトラライト系プロダクトのペラペラへなへなとは違い、
この時代はとにかく物量を投入して作られていて、 戦車級に頑丈。
IT WILL NOT BREAK(コワレマセン)の刻印も誇らしい。
底にはモデル名やコルク栓のメンテナンス方法もプレスされている。
コールマンの製品同様にこういうところにも心くすぐられる。



飲み物いれて横にするとときどき漏れてくるという致命的な問題もありだけど、
いいたたずまいなんだな、これが。

波のチェックにビーチに停めたバスでコーヒーを飲む、
自己満足に満ちた時間が待ち遠しい。



lotus california たなかひろし

BGM : BORN IN THE USA / BRUCE SPRINGSTEEN

リーヴァイスと赤いバンダナ、
ホワイツのエンジニアブーツでどこまでも歩いていけるタフな足腰、
趣味はけんかとビール。
僕はそんなアメリカ人にはなれそうもないし、
そういう美意識も持ち合わせていないけど、
これはこれでなかなかの名曲だな、今聴くと。
実は歌詞の内容はけっしてアメリカ讃歌ではない。




2016-04-28

趣のあるふるい石の橋。 / ランゲルハンス島の橋




ぽかぽかとしたという形容がぴったりする
まるでこころがゆるんで溶けてしまいそうなくらい
気持ちのいい午後のこと。

好きな作家の短編小説にでてくる
趣のある古い石の橋が
夙川に架かるこの橋だとながらく思っていた。






でも本当はもうひとつ下流にある
いつもジョギングで渡るちいさな橋のことだった。
僕には
この鉄と石でできた古い橋のほうが
趣あるとおもうんだけど。


その短編のなかに、
少年が生物の最初の授業で
教科書を忘れて取りに帰るくだりがある。
学校と自宅の間にそれほど深くなく水のきれいな川があって
そこにかかる橋を渡って家にもどるらしいんだけど、
実のところ、
この橋を渡ると隣町なんで越境入学をしていたということになるな。
なんてことを考えながら娘と犬と散歩していたら
川に片足はまってしまった。

まあ、いいか。
気持ちいい午後のことだから 。

lotus california  たなかひろし




こちらがほんとうのランゲルハンス島の橋。






僕の娘がこの春から
兄に続いて同じ中学校に通い始めた。
毎年ノーベル文学賞の発表日は騒がしくなる。

LOTUS CALIFORNIA  たなかひろし


BGM : THE BRIDGE / SONNY ROLLINS


橋といえばのソニー・ロリンズ、
自身の演奏に満足できず2年におよんで隠遁生活 、
NYのウィリアムズバーグ橋で昼夜練習を積んだ後の復帰アルバムがこのTHE BRIDGE。
1930年生まれとのことで、
僕が観たライヴは既に60歳を超えていたけど、
そのゴリゴリの吹きっぷりの良さは昔の映像と変わらず
うれしくて涙流しながら観たなぁ。





2016-04-21

年々自分のルーツに自信がなくなってくる。


なじみのお客さんからのサプライズ。
絵描きになりたかったけど、
それじゃなかなか食べてないから。と堅気の仕事についた方、
最近はイベントで似顔絵を描いたりもしてるらしい。


笑ってしまうくらいよく似てる。
僕自身のルーツが南方系なのは疑うこともないけど、
年々、血中ラテン濃度が高くなっているようで、
沖縄、台湾、フィリピンを超え
そろそろ南米もルーツとして意識しないといけないようで。
ホルヘとかカルロスなんてミドルネームが
そろそろ必要かな。

BGM: SANTANA / SAMBA PA TI


2016-04-18

雨の日のちょいとしたできごと。/ STRAIT FROM THE HEART.




朝から降りしきる雨のなか、
僕は仕事場でひとり
いつもより幾分大きめの音で
リトルフィートのライブ盤を聴いている。

約束の時間とおりに
クレジットカードの機械の取り付け工事に
若い男性がやってきた。
レコード片面ほどの時間で工事を手際良く終え、
取り扱いの説明も手短かにとても実務的に済ませた。
無駄のない仕事振りに感心してると、
その青年は 帰り際にかばんを手に取り
ディスプレイしていたレコードに目をやって、
“僕、リトルフィート好きなんです。
今日は仕事しながらいい音で聴けてうれしかったです。って。


うれしいこというやん。

思ったことって、
口にするのが案外むつかしいもんだけど。


lotus california  たなかひろし

BGM: STRAIT FROM THE HEART / LITTLE FEAT



2016-04-07

MADE IN USA 図鑑 / M.A. COTTER MK2




時間があるとあれこれしたくなるのは
生まれつきの性格でして。

自分のことをマニアではないと思いつつ、
あれこれやってるうちに
マニアックな袋小路に迷い込み、
出口を探しながら、それでも嬉々としてる自分がいる。


いつか使おうと思って手に入れたまま,
引き出しの中で眠りについていた
M.A. COTTER の昇圧トランス。
黒だのシルバーだの色気のないオーディオ製品の中で,
きらりと光るブルーの躯体に銀色のケーブル。
存在自体が実に色っぽい。

仕事場のターンテーブルに繋げてみると
ブーンと盛大にハム音が鳴る。
アースの取る位置をあれこれと試すもうまくいかない。
置き場所かなと思い、
トランスを持ち上げるとぴたりとおさまる。
そのまま寝た子を起こさないように
慎重にそーっと降ろす。
もう触らないことにする。



音質はというと、
透明感があるけど
味わいもしっかした硬度高めのミネラルウォーターというような感じ。
低音は締まってて高域がすっと伸びて...。
ボリュームを上げていくと
低音に厚みがでて音の輪郭もしっかりしていて、
ベースとドラムに躍動感がでる。
中高音域に音のにじみや歪みがでないのも僕の好み。
などとオーディオマニア的なコメントはどうでもいいか。
個人的には、
単にJBL SA600とLP12との並びのうつくしさにこだわってみただけなので。

でも、
PEERLESS SLCのズシンと腹にくる低音も捨てがたい。
トランスひとつでこれだけ味わい変わるというのもどうなんだろう。
つまりはトランスは魔法のスパイス。

まあ、ちょちょいと気分で変えればいいか。と

いろんなスパイスを揃えたくなっちゃうのがこれまた難儀でもある。



LOTUS CALIFORNIA  たなかひろし

BGM: woody and dutch on the slow train to peking
RICKIE LEE JONES



このチャック・レイニーのブリブリのベースがうまく鳴っていれば
ベース&ドラム音マニアの僕としては、
なにも文句はない。


2016-04-02

続 文化月間につき。



安心してください。

継いでるだけですから。






文化月間も大詰め。
欠けたままの器や
割れたままのお皿の銀継ぎに取り掛かる。
壊れたから捨てる。
飽きたから手放す。
なんてことはモノ好きの僕にはできないこと。

自分で直せるものは自分でやる。
自分で繕うことで
また愛着も増すからね。


lotus california  たなかひろし


BGM : RESCUE ME / FONTELLA BASS


2016-03-26

文化月間につき、左官作業中。



文化月間のしめくくりはしっくい塗り。

このひと月、
まとまった時間があるときはひたすら鏝を握っていた。
おととしの文化月間で完成しなかったリビングの天井と
寝室、こども部屋のすべての壁と天井とがターゲット。
昨年は気分が乗らなくて手をつけなかったから。


しっくいを攪拌しては塗る。
ひたすら塗る。
食べることも忘れて塗る。
一日外出もせず、
白い壁をにらみ
こころに浮かんでは消えてゆく由しなしことと
向かい合い思いをめぐらせながら鏝をふる。
日々のくらしのことを考え、
生きていくことをあれこれと自問自答する。

ある種禅の精神修行のようでもある。
この程度の修行では悟りはひらけないけど、
すべての壁がしっくいで塗られ
やりかけの作業が完成した達成感でこころは晴れやか。

考え事はあまり深くしないほうがいい。
なんとかなるから。とボブ・ディラン先生もいっていた。


こどもたちも
へやが明るくて気分上がるわ~と大喜び。


実のところ、
もう塗るところがなくなって
すこしさびしくもあるんだけど。



LOTUS CALIFORNIA  たなかひろし

BGM: DON'T THINK TWICE, IT'S ALRIGHT. / BOB DYLAN