2015-09-19

ESPERANZA SPALDING SUMMER LIVE IN NEWPORT BEACH.

気軽にライブが観れるのも夏のカリフォルニアの魅力のひとつ。


個人的に若手ミュージシャンで一番ぞっこんなのが彼女、
エスペランサ・スポルディング。

その浮遊感のある声と力感のあるベースの弾きっぷり、
加えてふわふわのカーリーヘアーにちいさな顔のそのお美しさ。
バークリー音楽学院を飛び級で卒業、
そのまま若干20歳最年少で教鞭を執ったという。
まさに才色兼備。
2011年にグラミーの最優秀新人賞、
2013年には最優秀ジャズボーカルアルバム受賞と順風満帆。
アルバムごとに違う表情をみせてくれるし、
最近のアルバムはジャズのカテゴリーを超えて、
音楽のスケールが大きいのも魅力。

いい具合にニューポートビーチでライブがあるというので
TICKET MASTERでポチッと予約。
とても簡単。


ニューポートビーチのハイアットホテルに車を滑り込ませると、
背中をきわどいところまでむき出しの黒いドレスにヒール の淑女がちらほら。
粋にバレットパーキングしようかとおもったら驚きの50ドル。
いい格好にはコストがかかる。
すんなりと諦めて自分で車をまわす。

キャパが500人くらいの海を望むちいさな屋外ステージが会場。
うやうやしくエントランスを入ると、
大理石フロアー張りのホテルのラウンジで
シャンパン片手に談笑するハイソサエティーなお客様ばかり。
昔チャカ・カーンな女性やクインシー・ジョーンズなしぶい男性があちらこちらに。
その黒人たちの装いをながめるだけでも楽しい。
ゴージャスな雰囲気を横目に見つつ
会場隅のスタンディングバーでワインを買ったら、
これまた驚きの25ドル。
なぜにプラカップに半分ほどの普通のカリフォルニアワインが...。
その辺のリカーショップで3本買えますやん。
と一応つっこんでみる。


ライブが始まると思いの外アバンギャルドな演奏スタイルに
シックな装いの高齢のお客様がバンバン席を立ってゆく。
演奏中でもおかまいなしに...。
3曲目の激しく長いギターとベースの掛け合いでは
白人のおばさまたちはしびれを切らせたように帰っていった。
おそらくはシックでアーバンでメロウなジャズボーカルを期待してたんだろうな...。

おかげで会場の見通しが良くなったし、
残ったアフロアメリカンのオーディエンスのノリが良くて
ライブもいい感じに盛り上がり
僕たちは大満足だった。


AUG. 14 2015 ESPERANZA SPALDING AT HYATT REGENCY NEWPORT BEACH

ライブを途中で立った経験のない僕には新鮮な経験ではあったけど。
(寝てしまったことは過去何度かある)
あれほどさくさく見切って帰っていくオーディエンスと
それにまったく臆せず自分たちの演奏をやりきるミュージシャンのタフさに
ある種アメリカのライブ文化の一面を見た様な気がした。

 まあ、こうやってライブ力みたいなのをつけていくんだろうな。

ひとまわり大きくなったエスペランサの今後にも期待。(勝手に)


lotus california たなかひろし

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