2016-06-15

甘く危険な香り。




いけない世界に足を踏み入れてしまった。

原種のランの育成始めました。
なんていうと、
園芸のおたく趣味の最果ての地のようにも聞こえるけど、
興味を持ったきっかけは
たんにその葉姿をうつくしいとおもってしまったから。
手に入れた素焼きの鉢のままもなんだし、
せっかくなんでビーチで拾った活着させてみた。
あくまでも部屋に絵を飾るのと同じで、
インテリアとしての存在。


でも、まわりからは
そこに足を踏み入れたら終わりだぞ。との忠告多し...。
家財売り払って嫁まで質に入れてしまうとまで言われたけど、
売り払うほどの家財もないし、
執着心でそこまで人間崩壊するともおもえない。


やみくもに集めて部屋中をランでぶら下げるのは僕の趣味じゃないし、
専用の温室をつくるほど酔狂でもない。
なのでストライクゾーンをぐっと狭くしてみる。
原種の着生種で葉が厚く
白い花で香りのある種。
そこまで絞ると、
アングレカムと遠縁にあたる日本の原種のふうらんくらいしかない。

ふうらん自体の歴史は古く
文化文政時代には、お殿様がはまっていたらしい。
珍しい品種があれば献上させて集めていたとのこと。
地方の大名も参勤交代の際には
籠のなかにふうらんを吊るして
その花とにおいを楽しんだのだとか。




今朝目を覚ましたら、
うつくしい花が開いていた。
この花のにおい、
どこかで嗅いだことがあるぞ。と思ったら
サーファーにはなじみの深いMR.ZOG'Sのワックスと同じ匂いがする。


イケナイことはいつも甘く危険な香りがする。



BGM : 甘く危険なかおり / TATURO YAMASITA