2011-12-11

SEAMAN’S SWEATER



僕の場合、
好きなものってプロダクトでも音楽でも
交差点内の事故のように出会った瞬間にバーンと好きになるものと、
ぬかるみにはまるようにじわじわとじわじわと好きになってくるものとがある。

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このガンジーセーターは後者のほう。
はじめて出会ったときは10代の終わり頃。
神戸の高架下で。
海のにおいのするセーターを探していた。
ニッティングパターンには意味があって
袖リブは船のロープ製のはしごを
袖付け部分は小石と砂を
肩部分にはビーチにブレイクする波を表している。
それだけでもうれしくてにやにやしてしまう。

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そのころの僕の中ではピーターストームの未脱脂のセーターと並んで
個人的定番アイテムだった。
こちらはもう街では着なくなったけど。
(いやに重いしオイルくさいし...。バブアー同様、街で着るもんじゃないと思う。)

着てるとまわりから、
なんでそんなピタピタなの着てるの?とたびたび聞かれた。
ケーブル編みの白いセーターをざっくり着るのがあたりまえだったころ。
着るとキュッと体にフィットする感じと
袖が微妙に短くてどこか野暮ったく男臭い感じが好きだった。
そう、僕はちょっと野暮ったいくらいのほうがかっこいいと思ってる。


ところで、このセーターは気持ちよく太ってるひともよく似合います。
ヘミングウェイみたく。
でもそうじゃないひとはしっかり腕立て伏せして鍛えてから着てください。

男性受けもとてもよくなります。
受けるというかモテるというか...。



ロータスカリフォルニア タナカヒロシ





2011-11-19

THINK DIFFERENT.



グッドデザインってなんだろう。

って、最近乱発ぎみのGマークのついているモノをみて思う。

最近のグッドデザイン賞受賞してるものって本当にグット?
大人の事情で選んでいませんかー。と疑い深い僕は思ってしまう。
どうも選ぶ段階で大人の事情が絡んでいるように思えて仕方がない。
(民放のニュース番組のように情報に相当のバイアスがかかっていて...。
大人になるとそれも楽しめますが。)
ロングライフデザインは、ふむふむなるほどというものばかりなのに。

個人的にものを選ぶときに大切にするのは、
まずはラインのうつくしさ。
いろんな角度から舐めるように見る。

そしてシンプルで機能的であるかどうか。

オリジナリティーがあるか。

そこに作り手のヴィジョンとかが見えるとなおいい。


D

別に最高級の素材で最高の品質でなくていいんだよね。
機能盛りだくさんじゃなくていい。
使わないテレビのリモコンボタンいっぱいあるし。
電子レンジに至っては文字もボタンも意味不明。
車だって、時速200キロでなくていい。
ハンドルでギアシフトできなくていい。
オートークルーズも要らない。
アウトバーン走る訳じゃないだから。

普通に日々の生活していて
見る度美しくて触れる度にワクワクするものがいい。
朝起きて洗面で顔を洗うときに。
トースト焼いてバター塗ってコーヒー飲むときに。
覚醒する為に音楽聴くときに。


アップルの製品はデザイン、品質、パッケージも含めて五感に訴えてくる。
そういえば、はじめてのアップルは僕の扱いが悪くて
しょっちゅう爆弾マークが出て来てずいぶん肝を冷やした。
それさえもちょっと嬉しかったな。

スティーブのいないアップル。
ジョンのいないアップルみたい。
本当に欠けてしまったアップルたち。
“IMAGINE”と“THINK DIFFERENT”という言葉を残していった。

デザインとライフスタイルの革命家の冥福を祈ります。

ロータスカリフォルニア たなかひろし





2011-11-04

THE DAY OF THE ROADTRIP...



お天気のいい休日、
宝塚にあるポール・スミザー監修のお庭が秋にはどんな様子か観察に出かけようと盛り上がる。

車のエンジンかけると、なにか様子が違う...。
念のためにラジエーター液とエンジンオイルのチェックをすると
エンジンオイルがずいぶんと少ない。
僕の車はオイルが大好き。しかも高級な英国産が。
この車はオイルメンテナンスが一番のかなめなので、
お庭に向かう途中にかかりつけの車屋に立寄っていつもより早めのオイル交換を済ませる。
よしよし。

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やれやれで着いたお庭は水曜日が定休日...。
ついてない。
予定変更して、
車に乗り込む前に、念のためにエンジン下を覗き込むと、
アスファルトの地面のうえにいやーなオイルじみができている。
やっぱりついてない。

いつもなら、“まあ、いいか。”となるのだけど
きょうは珍しく気合いをいれてもう一度車屋へ向かう。
途中の駅近くで家族をおろして43号線にはいる。
でも東向きはぎっしりの渋滞で遅々として進まない。
まったく、今日は何やってんだろうとハンドル握ったままひとり考える。

そんなときにカーラジオから流れて来たのが、この曲。


D
ン?
かっこいい...。浮遊感のある声。
歌いだしが、
DRIVIN' SLOW-,
MOVIN' ALONE-,
ALL THE WAY DOWN TO SOUTH.
って、何? ぴったりだし。

曲が終わって進行役の女性がささやくようにタイトルとアーティスト名を言う。
ROAD TRIP、 FINN SILVERでした。(聞き取れなかったので後でウェブで曲のセットリスト調べましたが。)
ロードトリップねぇ...。
なるほど、ちゃんとオチがついたな、今日の。

できた話だけどこんなことがたまにあると嬉しくなる。

たなかひろし ロータスカリフォルニア

MONIKA LINGES のFLOATINGとか川崎燎のMIRROR OF MY MINDあたりが好きならおすすめ。
というか、FINN SILVERがお好きならこちらもおすすめ。
フェンダーローズの音やっぱりいいな。


D


D





2011-10-25

LOTUS ORIGINAL /THE NEWPORT CHINOS



ひさしぶりにオリジナルパンツの別注企画をしました。
その名もニューポートチノーズ。
イメージは西海岸のニューポートビーチあたりの上品でアッパーな海の男の感じで。

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今回は、以前岡山に工場を持つ某社に別注していた
ネイビーのチノーズをさらにアップデート。

生地は打ち込みのしっかりしたコーマ糸の双糸使いなので光沢がきれい。
通常はチノーズならスラブ糸の単糸使い、
それもいいんだけど今回は上品でアッパーな感じをだすには生地の光沢がほしい。
基本的なパンツのシルエットは40'sのパイプドステム。
ももからテーパーをかけず、ヒップまわりにボリュームをつけていないので
ヒップ下が落ちずにおしりのトップからヒールまでのラインがきれいです。
ロ-ルアップではいてもきれいなので、通常より2インチ程長めに仕上げています。


個人的には、どうもお尻周りが大きくてテーパードのきついパンツはどんくさくてだめ。
ワークブーツの好きなひとにはいいんだろうけどね。

ディテールの作り込みもしっかりやったのですこし紹介。

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ネイビーのパンツには、遊びでブルーの猫目尿素ボタンを。

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股下はガゼット仕様。(縫製が大変で工場は嫌がります。)

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ポケットの底は2重に補強。こういうのは私物の40'SのTAFNUTのワークパンツから拝借。
ボタンフロントのあわせはふかめに。おさまりがいい。

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より大きめのバックベルトはいいアクセント。

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ベージュのパンツのボタン、これも尿素ボタン。

スタンプする前に売れた物もあるので、声かけてください。
ちゃんと押しますから。

ロータスカリフォルニア たなかひろし





2011-10-15

WILLIE WRIGHT / TELLING THE TRUTH



長く生きてると、時々びっくりするくらいいい音楽と出会うことがある。

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映画を観たついでに普段は入らない大型のCDショップに入ってぶらぶら。
ふと目についたモノクロの紙ジャケットにはアフロの男女が。
ウィリー・ライト?
うーん、知らないな。
でもレーベルがアメリカのレア版復刻に力いれてるNUMERO。
なにか匂うなー。
いい塩梅に試聴機に入っていたので聴いてみたら、
脳天から腰までしびれた...。
すぐさま、にやにやしたままレジに向かう。


77年のアルバムでニューヨークの一番安いスタジオで録音とライナーノーツにはある。
8時間で10曲をほとんど1~2テイクでとったらいしい。
予算が無かったのね。
そして、このアルバムは1000枚だけプレスされて手売りされたとのこと...。
プロモーションもされなかったのね。
そりゃ、知る訳ないなと納得。


D
アシッドフォークのKAREN DALTONとかTERRY CALLIERあたり好きな人ならおすすめ。
その辺好きな人あんまりいないか...。
それにWILLIAM DEVAUGHNあたりが好きな方にも。(これもそんなにいないか。)


しっかりとした低音の出るスピーカーで聴くととても楽しめます。
できればロウソクとお香用意して。
結構アシッドです...。

ロータスカリフォルニア たなかひろし





2011-10-05

MONK... IT IS SOOO ADICTIVE.



ジャズピアノを聴くならトリオかソロがいい。
本物のスタイリストの演奏を楽しむには断然ソロがいい。
エヴァンスやモンクならなおさら。

うまいジャズピアニストは星の数ほどいるのだろうけど、
セロニアス・モンクはべつもの。
はじめて聴いたときは、なんだこれ.....。
ピアノ壊れてるの?
というのが正直な感想。


D
BLUE MONK / 真夜中のジャズより

でもその独特な音色とタイム感にはまって聴き続けていると、
まるでがちがちにかたいハリスツィードのジャケットが、
着続けるうちに体になじんでくるかのように、
気づいたらすっかり手放せない存在に。

残念なのはモンクはもうとっくに空の星のひとつになってしまっていて、演奏を観れないこと。
この目と耳で、あの大きな体で鍵盤を叩く音量を確かめてみたい。
ドラッグでよれよれできわどい演奏を聴きたい。

できることなら僕もよれよれで。

これぞジャズ。というのはもうレコードでしか聴けないのかもしれない。

ロータスカリフォルニア たなかひろし

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好きなミュージシャンはちゃんとライヴ観ておかなきゃ、生きてるうちに。





2011-09-20

LET’S GET LOST. 街についての再考。



街の条件ってなんだろう。

僕にとっての街にはいくつかの条件がある。

日本にいると治安について考えることはあまりないけど。

おいしいバケットのあるパン屋と本格的なパティシエのいるケーキ屋、
気の利いたレコードやと本屋。
あとレイトショーのある映画館があるといい。
それにちょっとしたライヴハウスがあるとなおいい。
さらには四季に応じてなにかイベントがあるとさらにいい。
そういった意味では、神戸元町はほぼ条件を満たしているのである。
波乗りのできるビーチがあるということを除いて。

僕の店はそういった個人的な街の条件の中に寄り添うように存在している。


D

僕が21歳のとき、
はじめてのサンフランシスコ、その街のよさにしびれた。
通りがかりの公園で無料のコンサートをやっていて、
ジャニスみたいだねと話しかけたニットのマキシワンピースを着た女の子に、
軽いヒッピーの洗礼をうけ街を何時間も徘徊した。
ひとりで本屋、レコード屋を巡ってチャイナタウンの服屋に入った。
チェットベイカーのジャズがかかっていて、
壁にはブルース・ウェーバーの撮ったカルバンクラインの大判のポスターが貼ってあった。
店員がとびきりに男前で、
シンプルで趣味のいい服が品揃えされていた。
くわしくは書けないけど、店の奥にはびっくりするよな性具がこれまた品揃えされていた。
(そっちのほうが品揃えとしては充実していたけど。)
僕はイージースミスのソックスとカルバンクラインのアンダーウェアーを買ってでた。

そこはとびきりセンスのいいゲイショップだった。

でも自分には街のすべてが映画をみるようにかっこよかった。

そのときは自分が同じようなロケーションで店をするとは想いもよらなかったけど。
(店の奥にびっくりするようなものは扱っていませんが。)
それに、イージースミスのソックスを日本の女子高生が履くようになるとも思わなかったし。




D
LET'S GET LOST. END ROLL
エンドロールのいい映画って、デザートのいいレストランみたいに満足度が高い
ですね。

ロータスカリフォルニア 田中裕士





2011-09-04

IT TALKS ’BOUT ITSELF.



いくつになってもピーコートとダッフルコートは冬のマストアイテム。
お店始めて8年にして初のピーコートをオーダーしました。
固いし重いしそんなに暖かくないけどね。

真冬の風のない日に、ビーチをただ歩く。
流木拾ったり、お気に入りのかたちの石を探したりして、
体が暖まってくるまでただ歩く。
デザートブーツに短めのリーヴァイスとピーコート。

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O'GRAN NASO!×LOTUS CAL. SEAMEN'S COAT 41.790YEN


洋服で大切なのは、パターン、デザイン、素材。
ブランドでもなければおおきなロゴでもない。

好みの素材でパターンがきまっていてディティールにひねりがあればいうことない。

これ見よがしのデザインには興味がないれど、
1900年代初頭から40年代あたりのヴィンテージのテーラードや軍服、
スポーツウェアやワークウェアなんかにみられるディティールは
すべて機能性と耐久性に裏付けされていておもしろい。
ちょっとしたディティールが好きでいつまでも手放せない古着が手元にいくつかある。
パターンがきまらないから着ることはほとんどないんだけど。

今回入荷のピーコートは僕の手持ちの40年代のピーコートから襟型をサンプリングしたもの。
見所満載なので少しだけ写真で。

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大きめの襟、通称ビックリーファーにお約束のチンストラップ。

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これまたお約束の襟裏ステッチ。

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40'S初期型のラウンドフラップ。

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"IT TALKS..."って、いいものみたときに言う、
“モノが語るんだよねー。”って感じの表現です。

ロータスカリフォルニア たなか


D
NARA LEON
これってレインコートだとは思うけどかっこいいから紹介。
ピーコート着たかっこいいレコードジャケットってないな...。





2011-09-02

家具としての音楽。



家に帰るといつも小さな音で音楽が鳴っている。
とてもちいさな音でカエターノ・ヴェローゾとかカルロス・ジョビンあたりが。
間接照明のやわらかいあかりと寄り添うような音量で。

僕には音量が小さすぎて何を聴いているのかわからない位。
だからこっそりすこしだけボリュームをあげる。

エリック・サティがいうところの
“家具としての音楽”を実践しているのは彼女のほう。
BGMなんていうより洒落ている。

僕は、疲れて頭が石のようにこちこちのときの
睡眠導入剤としてサティを服用してる。




D
大御所。


D
こちらは強めの左手のタッチが好き。
THIS IS SOOO ADDICTIVE. I CAN'T HELP WATCHIN' IT...
KOOL FILM.





2011-08-22

夏休みのお知らせ。



明日8/22から8/24まで休暇を頂きます。

四国日和佐方面で仲間と波乗りしてきます。

よろしくおねがいいたします。


D

MEET AGAIN / INNER SESSION
HIGHLY RECOMMENDED THIS LOCAL BAND IN OAHU HAWAII,
ハワイのローカルバンド、インナーセッション。
おすすめ。こういういいバンドがぽつぽついます。
3ピースバンドの良さが満載のアコースティックメロウ。

こういうの聴きながら海岸線をゆっくり流しながらポイント目指すのも楽しいもんです。

ロータスカリフォルニア 田中裕士

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2011-08-19

SHIRTS IS ONLY SHIRTS, BUT...



僕はシャツが好き。
それもパターンがきれいでディテールの凝ったものが。
それを洗いざらしでざくっと着るのが好き。

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イギリス人の作るシャツとイタリア人の作るシャツには
彼らの履く靴の違いと同様大きな違いがある。
イギリスのジャーミンストリートあたりのシャツメーカーがつくるシャツは
打ち込みのいい生地に固い襟、ストレートでカチッとしたシャツをつくる。
鉄の鎧のような戦う男のシャツ。
イタリアはだいたいが腰のあるやわらかい生地でドレープをだして
ギャザーやいせこみでふわっと体を包み込むシャツをつくる。
ばらの花束のような女を口説くシャツ。
どちらも好き。

イギリスの靴が一般に固くて重いのと
イタリアの靴がやわらかくて軽いのにはわけがある。
製法はさておき、かれらの気質、体格から起因しているだろうが
かれらの食文化(気候)もおおきく関係しているらしい。
ずいぶん以前にジャーミンストリートのビスポークシューズメーカーのおやじから
こんなはなしを聞いた。

イタリアンはやわらかい肉をたべるだろ、
だから牛革も仔牛のやわらかいものが手に入るんだよ。
われわれは煮込んだマメとかたい牛肉だよ。
だから肉厚の皮が手に入るんだ。
それを技術でなめして技術で縫製するんだ。
などと。
年配の職人はにやにやしていた。

かたい肉をじっくり煮込んだシチューとやわらかい仔牛のステーキのどちらも好きだな。
と僕もにやにやする。


僕のまわりにはにやにやした大人が昔から多い。


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HAVERSACK STRIPED SHIRTS
2COL. BLUE/GRAY 14,750YEN

シャツ好きの為のシャツ。
ファッションメーカーというよりは、スタイルメーカー。
きちんと自分たちの好きなものを創り続けている。
ヨーロッパのヴィンテージクロージングウエアを日常着に昇華できるメーカー。

ロータスカリフォルニア 田中裕士





2011-08-06

THE CAPTAIN GOT DRUNK ON IT.



今日は仕事前にTIMELESSさんにおじゃましてきました。
僕は仕事前のほうがずっと忙しくしている...。

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北欧デザインがブームになる以前から神戸御影で北欧家具店を
されていますが、つい先日夙川に移転されました。

店内見てると、
カイ・ボイスンのサルが売り切れていて...。
カタログに"不在”と記していてなんだか嬉しくなる。
いつ帰ってくるの?って聞きたくなる。


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Kapteenin lasisto: carafe 1963 BY TAPIO WIRKKALA

デザインしているけど華美じゃない。
デザインしてないけど粗野じゃない。

ぼってりとしたガラスの質感に硬質な木のふた。
牛乳瓶のような無意識の美しさ。
ひと声掛けて触らしてもらう。

“それキャプテンカラフェだよ。”と、殺し文句が。
実は僕は船モノには自制心がきかない。
なるほど揺れる船室でも滑らないように底がすりガラスになっている。
よくできている。とひとり納得。
別に船乗りでもないんだからそんなディテール必要ないさ。
などと思うこともない。
当然、棚に戻すことなくお持ち帰り。
いま僕の家のテーブルにある。

そして今宵僕は気持ち良く酔っぱらいのキャプテンになる。

ロータスカリフォルニア 田中裕士





2011-08-02

8月の営業予定



8月の営業予定をお知らせします。

店休日
8月3日
8月10日
8月22~24日 夏休み
8月31日

いつものように水曜日は定休日ですが、
お盆の期間は神戸に帰って来られる方もいらっしゃるかと
思うのでお店開けるつもりです。


D

8月はこういう気分ですね。
マッキーの珍しい映像、
彼のいたカラパナの初期の2枚は愛聴盤。
自信のバンド、例のタンタラスの丘からのタウンの夜景ジャケットも名盤です。
桑名晴子もカラパナの演奏でカバーしていました。


D
学生の時ハワイに2ヶ月程ロングステイした時に、
よくタンタラスの丘にビールもって夜景見に行きました。
左手にココヘッド、正面にワイキキのシティライト。
動いている車のリアとフロントのライトが瞬いて
まさにきらきらの宝石箱のよう。

ローカルサーファーの夜のポイントです。(笑)
まわりは紫の煙だらけですが。

ロータスカリフォルニア 田中裕士





2011-07-31

JBL SA600 IS REALLY HOT!



毎日暑いです。

あまりの暑さにアンプがものすごく熱い。
また去年の夏のようにコンデンサーから液漏れしても困るので、
急遽小型の扇風機を設置して強制冷却中。

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これだけ暑いとビールをぐだぐだ飲みながら暑苦しい曲を聴くのもいいもんです。
ビーチボーイズみたいに青い空白い雲の健康的な夏ではなくて、
イッツ・ア・ビュティフルデイのホットサマーデイとか
ジャニス・ジョップリンのサマータイムあたりのダークでディープなやつを。


D
出だしからぶっとんでます。
長めのイントロからのジャニスの歌いだしがかっこいい、シビレます。
なんだろう、匂いまでしてきますね。
この北欧の会場も紫色の煙でいっぱいだったんだろうな。


ところで、お知らせです。

根っからのアナログ人間なのでSNS関連はとても疎いのですが、
フェイスブックで商品の簡単な入荷案内始めました。


先日のカリフォルニアの買い付けでもディーラーに、
”ARE YOU ON THE FACEBOOK?"
と良く聞かれました。
向こうではすっかり名刺代わりに使われています。

ギャップ無しのLOTUSCALIFORNIAとFACEBOOKで検索してみてください。


ロータスカリフォルニア 田中裕士





2011-07-23

KATIN CUSTOM MADE FOR LOTUS CALIFORNIA



今日入荷してきました、
ロータス別注のケイティントランクス。
年末くらいに届けばいいかなと思っていたら、
サトさんがんばって仕上げてくださいました。

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COLOR /KHAKI WHITE SKYBLUE NAVY
SIZE / 30INCH 32INCH 34INCH
STOCK / 2PC EACH COLOR & SIZE
PRICE / 12800YEN
ステッカー送って来てくれたので、
お買い上げの際もれなく差し上げます。

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60'Sクラシックなデカール。
これが効いています。
洗うとこのレーヨンタグが縮んでいい雰囲気に。

ロータスカリフォルニア 田中裕士





2011-07-22

THE RIGID DENIM FOR THE RIGID GUY.



子どものころからジーンズを履き続けて来て何年になるんだろう。

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がちがちに糊のきいたジーンズを買って来たら、
洗濯機に放り込む。
十分に生地に熱湯をしみ込ませて脱水。
ほかほかのジーンズを乾燥機でいっきに乾かす。
リジットデニムの洗い方はいろんなやり方があると思うけど、
糊は残したままいっきにシュリンクさせるのが僕のやりかた。
このほうがあたりと色落ちがいい。
あとはかたくてごわごわのジーンズをただひたすらはくだけ。

多感なころに映画さらば青春の光を見てからというもの、
洗うときはジーンズはいたまま浴室でボディブラシに石けんつけてごしごしやる。
だから僕のジーンズは僕の体になじんでいい色落ちになる。
彼女はもう何も言わなくなったけど
一緒に暮らし始めた頃は不思議な顔してみてた。

オアスロウのデニムも以前は未洗いの製品がなかったので、
無理言って分けてもらっていた。
僕はあちこちのメーカーでちょっとした無理を言っている。
頭のなかがちょっとリジットだから。

LOTUS CALIFORNIA 田中裕士

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お店の分は天日干ししています。

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RIGID と ONE RINSED,インディゴの色が良くなったでしょ。
パターン、シルエットもきれい。

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2011-07-11

RIVENDELL MOUNTAIN WORKS



山や海のプロダクトにはいいものが多い。
基本的に機能性とデザインが直結しているから無駄がない。
見た瞬間にとりこにしてしまう力のある物が
だんだん減って来ているように思うけどこれはなかなかです。

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リヴェンデル マウンテン ワークス。
71年設立。
81年廃業。
わずか10年、
アメリカのプロダクトが大量生産の流れに進む中で波に乗れなかったのか。

個人的に好きなものが油断している間に、
アジア製の大量生産品化していてがっかりということも良くある。
別に、MADE IN USA信仰なんてない。
生産国が変わって作り自体は悪くない、かえって良くなっているし、
さらに価格もこなれている。
でも本来物がもっていた作り手のにおいとか雰囲気みたいなものが
すっかり薄められてできも価格も平均点で没個性。
車のデザイン同様、次第に無国籍化、匿名化してしまう。
そんな物をたくさん見て来た。
でもこれはいい。

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オリジナルロゴ。しぶい。

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クラシックなぶた鼻。(使わないかも。)

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レザー使いもこころ憎い。(白いシャツには移染するかも。)

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丈夫な金属パーツ。(すべりはわるいかも。)


小さめサイズならタウンユースで売れるだろうとか、
ここにポケット付けておいたら...
なんて大手代理店が思いつきそうなことこといっさい考えてない。
だから流行の森ガール向けのサイズでもつくりでもない。
欲しいひとだけが満足する。
これでいい。と僕は満足している。
長く続くといいな、とも。

ロータスカリフォルニア 田中裕士