2014-12-28

デレク・ジャーマンという男。



僕にはときどき引っ張りだして眺めたくなる本がある。
こころの足元がおぼつかないときに。

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なんという庭だろう。
なんという佇まいなんだろう。

遠くに見えるのは原子力発電所...。
原子力発電所がある港町ダンジェネスの
漁師たちも放棄したという海岸にほど近いコテージを買い取り
そこで死の直前まで庭作りに没頭したという。




デレク・ジャーマン。
イギリス人、映像作家、画家、舞台美術家、衣装デザイナー、etc。
彼のことは彼の残した庭とその本の中の詩でしか知らないけど。
あっ、そういえばブライアン・イーノが彼の映像に音をつけたたのもある。


HIVを宣告された男が死を覚悟しながら生きることを表現した作品、
何風でもなく彼自身の生き様を表す庭。

石と草と風。

それは彼自身の手に寄る彼自身の墓。

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大切なのは自分自身の価値観だな。
覚悟の差だな。
この本を手に取りこのひとの写真を見る度に思う。

覚悟して生きているかい。

そして僕は自問自答する。

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ロータスカリフォルニア たなかひろし

BGM / BRIAN ENOのもっとも有名で短い曲


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