2016-02-19

聖地巡礼。



神戸っこでカツ丼といえばここ。
地下の市場のなかにいつも長蛇の列ができる。



職場の先輩に誘われ、
はじめて食べたのはずいぶんむかしのこと。
今よりもっとちいさなカウンター5席ほどの店だった。

オヤジさんは必ず客席に目をやり
なじみの客とは目くばせで挨拶。
揚げたてのトンカツを素手で押さえ、
サクサクサクとテンポ良く包丁で切るさまも絵になる。
(手は熱くないんだろうかと心配になる。)
いつもうまいものをできたての熱々で提供してくれる。
客もうまいものをサクサクと食べて
ごちそうさまと挨拶して出てゆく。


僕はときどき、
無性にここで食べたくなる。


ここの長い行列に加わり、
無言で一歩一歩と前進、席に近づく...。
10分、15分とわくわくして過ごす時間もまた楽しい。
この場所でこのカツ丼をたべることに
意味がある。

だって、ここは聖地だから。



次回は神戸焼き肉の聖地編。(かもしれない)
これ以上予約が取り辛くなるのも困るので書かないでおこう。


どうやら、聞くところによると、
オヤジさんはそろそろ引退するらしい。
昔のオヤジさんがやっていたやかんを高く上げて湯飲みにお茶を注ぐ
ソムリエパフォーマンスをまた見てみたいと思うのは僕だけなんだろうか。


lotus california  たなかひろし

BGM  TOO HOT TO HANDLE. / HEATWAVE


2016-02-09

R.I.P. MAURICE WHITE /KEEP YOUR HEAD TO THE SKY


ディスコデビューを夢見てた少年のころ、
クラスメートから回ってきたE,W&Fのアルバム。
これいいで~。
こんな感じでおどるらしいで。
と連れから兄貴直伝のステップを校舎裏で習う。
借りたレコードをカセットテープにダビングして飽きることなく聴いていた。
中学生のこづかいではレコードはなかなか買えなかったから
そうやって友達から借りて聴くか、
音楽好きの兄貴のいる家で聴くことが多かった。
そうやって一枚のレコードをしゃぶりつくすように聴いていた。


空を見上げてそんなこと思い出した。
ひとりバスストップのステップ刻んでみる。
そういや、
ずっと空を見えげよう。って歌ってたね。
モーリスさん、やすらかに。

明日もがんばろう。

LOTUS CALIFORNIA たなかひろし


BGM: KEEP YOUR HEAD TO THE SKY / EARTH, WIND & FIRE

個人的にはブラジル音楽の影響が強くて浮遊感のある
この頃のほうが音楽としては好き。
まあ、ディスコの頃もそれはそれで楽しめますが。


2016-02-08

かもめにはじまりかもめに終わる。vol.3 / VINTAGE SHURE





調整を終えたメインのプレーヤーには、
ついにかもめのツインズが飛び交う。
SME3009にはM55Eを
SME3012にはM447。
どちらも音質が似てるから
ダブルアームでこのセッティングをする意味はあまりないんだけど、
いちどこれをやってみたかったもので。
かもめフェチの僕としては。 





シュアーのカモメ柄カートリッジと
トルクのあるガラード301に
マッキントッシュの球アンプとのあわせで出てくる音楽は、
元気いっぱい笑顔いっぱいのアメリカンチアリーダーという感じ。
おしりが大きくて肉つきがよくて、
弾けるような躍動感に溢れている。
少しばかり音楽的なデリカシーには欠けるかもしれないけど、
輪郭のしっかりした中低音の押し出し感が僕の好み。
チック・コリアの浮遊感のあるフェンダーローズの音がかもめのように舞い、
スタンリー・クラークのベースラインのうねりにあわせて
自然に体のあちこちがリズムをとりだす。

このカートリッジは音の余韻もしっかり描き出してくれるから
案外こういうアルバムも楽しめる。



とはいえ、カートリッジ遊びはまだまだ続きそうではあるけど。
ortofonのAシェルなんかも楽しそうだし...。


lotus california  たなかひろし


BGM : WHAT GAME SHALL WE PLAY TODAY


かもめジャケットのアルバムに駄作はない。
と僕は思うんだけど。