2016-02-19

聖地巡礼。



神戸っこでカツ丼といえばここ。
地下の市場のなかにいつも長蛇の列ができる。



職場の先輩に誘われ、
はじめて食べたのはずいぶんむかしのこと。
今よりもっとちいさなカウンター5席ほどの店だった。

オヤジさんは必ず客席に目をやり
なじみの客とは目くばせで挨拶。
揚げたてのトンカツを素手で押さえ、
サクサクサクとテンポ良く包丁で切るさまも絵になる。
(手は熱くないんだろうかと心配になる。)
いつもうまいものをできたての熱々で提供してくれる。
客もうまいものをサクサクと食べて
ごちそうさまと挨拶して出てゆく。


僕はときどき、
無性にここで食べたくなる。


ここの長い行列に加わり、
無言で一歩一歩と前進、席に近づく...。
10分、15分とわくわくして過ごす時間もまた楽しい。
この場所でこのカツ丼をたべることに
意味がある。

だって、ここは聖地だから。



次回は神戸焼き肉の聖地編。(かもしれない)
これ以上予約が取り辛くなるのも困るので書かないでおこう。


どうやら、聞くところによると、
オヤジさんはそろそろ引退するらしい。
昔のオヤジさんがやっていたやかんを高く上げて湯飲みにお茶を注ぐ
ソムリエパフォーマンスをまた見てみたいと思うのは僕だけなんだろうか。


lotus california  たなかひろし

BGM  TOO HOT TO HANDLE. / HEATWAVE