定期的にレコードラックから引っ張りだして聴くレコードがある。
いくつかの音楽にはまったくの個人的な思い出が
壁のしみのように絡み付いている。
学生時代、
僕が母校の小学校に教育実習で通っていたときに
知り合った女性があるとき、
“田中くん、音楽、何聴くの？”
“うーん、ビートルズとかスティービー・ワンダーとか...。”
“クラシックはどうもあんまり...。”
（その頃の僕は、学校の先生はクラシックが好きだと思い込んでいた。）
これ、聴くといいよと手渡されたカセットテープがある。
もらったカセットをウォークマンに入れて聴いてみた印象は、
ん？ なんかゆるいな...。
カントリーミュージック？ フォーク？？？
週末はディスコの大音響の中で過ごしていた当時のたなか青年には
宿命的に音圧と刺激の足りない音楽だった。
せっかくもらったカセットもほとんど聴かないままに
車の中に放り込んだまま数年がたった。
その後数年の間に、
たなか青年はジャズを熱心に聴くようになり
レコード屋に足繁く通ういっぱしの音楽ファンになっていた。
ある日、
車のなかからガサガサと何気なく取り出したテープには
MARIA MULDER/OLDTIME LADYと書いてあり
自分の記憶にはないものだった。
カーステレオに突っ込んで、車のなかに満たされた音楽の心地良さに
僕は車を走らせることを忘れて聴き入った。
ジャズを聴き続けて大人になった僕の耳には
とても美しく魅力的で豊かな音楽だった。
なんでその頃この良さがわからなったんだろうと後悔した。
まだ青かった年の頃のことを
このレコード聴くと思い出す。
ロータスカリフォルニア たなかひろし
マリアマルダー、いいですねー！
返信削除お兄さん？のジェフマルダーのギターも大好きです。
マリア・マルダーいいでしょう。あの不安定なボーカルがくせになります。（大貫妙子に通じますね。）僕の音楽ライフはここからライ・クーダー→ギャビー（HAWAIIAN),TEXMEX...と国際色豊かになりました。ちなみに、ジェフ・マルダーは元旦那さまですね。二人の名義のアルバムPOTTERY PIEとAWEET POTATOESも愛聴盤です。
返信削除谷口さん、こんにちは。とても私的な愛聴盤ですが、世の中には山ほどの名盤紹介があるのでこんなのもいいかなと。シリーズ化しようかなと思ってます。レコードジャケットのクリーニングにはわりかし無頓着です。僕もふきんで一拭きするくらい。ビニ－ルも入れてたり入れてなかったり...。アルバムが白いものは必ずビニールにいれてます。そういえば。あと、仕掛けのある変わったジャケットのものは、個人的偏愛の対象なので大切にビニールにいれてます...。偏愛の対象が多くて困ります。
返信削除なるほど。
返信削除因みに仕掛けのあるかわったジャケットってのが気になりますね。
僕はまだ巡り合っていないので分かりませんが、これから楽しみに収集したいと思います。
では新たな愛聴盤紹介を楽しみにしております！
こんにちは。
返信削除愛聴盤紹介、楽しみにしておりました！
ところで以前のブログでレコードのクリーニング方を拝見しましたが、ジャケットはどうされてますか？僕はよく絞った布で軽く水拭き程度しかしていません。あと保管はビニールに入れてはるんですか？
谷口さん、
返信削除こんにちは。コメント見落としていてすいませんでした。
個人的にはジャケットの汚れはあまり気にしてないですね。
同じように良く絞った布で軽く拭くくらいです。ジャケットの経年変化は味のうちですし。
保管はビニールにいれてきっちり立てておくようにしてます。盤面のクリーニングのほうが、針の寿命と音質にかかわるのでまめにケアしてますよ。