地下の市場のなかにいつも長蛇の列ができる。
職場の先輩に誘われ、
はじめて食べたのはずいぶんむかしのこと。
今よりもっとちいさなカウンター5席ほどの店だった。
オヤジさんは必ず客席に目をやり
なじみの客とは目くばせで挨拶。
揚げたてのトンカツを素手で押さえ、サクサクサクとテンポ良く包丁で切るさまも絵になる。
(手は熱くないんだろうかと心配になる。)
いつもうまいものをできたての熱々で提供してくれる。
客もうまいものをサクサクと食べて
ごちそうさまと挨拶して出てゆく。
僕はときどき、
無性にここで食べたくなる。
ここの長い行列に加わり、
無言で一歩一歩と前進、席に近づく...。
10分、15分とわくわくして過ごす時間もまた楽しい。
この場所でこのカツ丼をたべることに
意味がある。だって、ここは聖地だから。
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