いやがうえにも気分が上がる。
二年前の息子とのおとこ二人 旅ほどストイックではない。
総じてオトコ親は娘に甘い。
でもやっぱり、普段通りに僕の好きなカリフォルニアを巡る旅。
ハンティントンにある友達の家にステイして
朝からパシフィックコーストハイウェイを流して
クラシックサーフポイントで波乗り。
昼からちよこちょこと買い付けに車を走らせる。
ローカルのバーガーショップやメキシカンでランチ。
夜はスーパーで買った食材で簡単なサラダを作って食べる。
ディズニーランドも行かないし、
レストランで食事することもない。
いつもの旅のスタイル。
はじめはホームシックで母親とのフェイスタイムで
涙流して言葉詰まらせていた娘も、
帰る頃には、
カリフォルニアっていいね~。
みんなたのしそうだし。
英語できたらもっとたのしめるかな。
なんて調子ですっかり南カリフォルニアのファンに。
英語できなくても
元気いっぱいの笑顔でコミニケーションしてる彼女をみて
僕はにやにや。
僕が伝えたかったのはそこ。
でもこの旅ではこの小さな娘に助けられた。
フリーマーケットの日、
4時起床して1時間程のドライブ。
パーキングの前列に滑り込み、
さぁ、買い付け。というときに
現金をすべてスーツケースに忘れてきた事実に気づく。
さらに悪いことににATMでも手持ちのカードが使えない......。
いまから往復で2時間以上かけて現金を取りにいくしかないけど
もう気分が乗らない。
凹み過ぎて座り込んでた僕に、
取りに帰ろうよ。
じゃなきゃ何も買えないよ。
さぁ、行こう!
って力強く言う彼女が僕には天使にみえた。
炎天下のフリーマーケットでも愚痴もこぼさず
休んでてもいいよという僕に大丈夫と答えるおさげ髪の娘。
行く先々でディーラーに気に入られていいものを格安で
手に入れてゆく姿に僕は天性のバイヤー資質をみた。
ロータスは彼女に任せよう。
BGM : MY GIRL
ロータスカリフォルニア たなかひろし
BGM : MY GIRL
ロータスカリフォルニア たなかひろし
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